前回のお話。
洗 タク子は洗剤を買いたい。けど他にもやることがある~実行編2~
翌日
タク子
洗剤買い忘れた。。テレビ見てたら、洗剤買うことすっかり忘れてた。。
タマ
いやー、すまんすまん。お主がどれほどタスク管理に精通しているか知りたくてな。どうやら全く精通していないようだな。
タマ
いや、ならわしが自己紹介で「タスク管理のつくも神よ」と言ったときに、なぜ聞かんかった?
タク子
タマちゃん、神様やってるわりに、物を知らないね。知らないことが出てきても、話の腰を折らないようにスルーするのが大人のたしなみだよ?
タマ
その歳でしょーもない処世術を身に付けおって。若者らしく、わからないものはわからないと言いんしゃい。
タク子
それじゃあ、今聞きます。タスク管理とは何でしょうか?
タマ
素直というか、何と言うか。。タスク管理の説明の前に、タスクとは何かを説明せにゃならん。
タマ
調子狂うな。。タスクとは日本語でいう「やること」。「テレビを見る」のも「洗剤を買う」のも「やること」じゃ。
タマ
その通り。人の行動すべてが「やること」、つまりタスクじゃ。そして、そのタスクをより良く確実に実行するために働きかけることがタスク管理じゃ。
タク子
待って、待って。自分の行動すべてがタスクなわけでしょ?そして、タスクを確実に実行するのがタスク管理。
タク子
なら、タスク管理ができれば、自分の行動を思いのままにコントロールできるってこと?
タク子
いやいや、「うぬ。」って軽く答えたけど、それってすごいことじゃない?
タク子
たとえば、学校のテストって勉強すれば良い点取れるのはみんなわかってて、「勉強しよう」ってみんな思うけど、いざ勉強しようとすると「やっぱ他のことしよ」ってなって勉強しないわけじゃん?
タク子
それがタスク管理ができれば、「勉強しよう」と思ったらちゃんと勉強できて、良い点取れるってことでしょ?
タマ
まぁ、取れるだろうな。試験勉強のような、投入時間と成果が比例するようなタスクであれば、タスク管理をやっているだけである程度の結果は得られる。
タク子
タマちゃん、なんで私が学生のときに出てきてくれなかったの。。
タマ
悪い点取っても、「しゃーなし!」とか言って全然悩んでいる様子がなかったからな。助ける必要もないかと思って。
タク子
あれはどうすればいいかわからなくて開き直ってただけだよ。。でもまぁ、過去はもう戻らないかね!後ろではなく、前を向いて生きていこう!
タマ
良い意味でサッパリとした性格じゃな。さて、今回お主は洗剤を買い忘れたわけだが、その原因はなんだと思う?
タマ
うん、それは結果であって原因ではないな。原因は、「洗剤を買う」というタスクが実行可能になっていなかったからだ。
タク子
洗剤を買うことは実行可能だよ!実際、前回は洗剤買えたもん!
タマ
それは前回の状況では、ほかにやることがなく、すぐにタスクに取り掛かれたから実行できただけじゃ。お主を取り巻く状況が複雑になればなるほど、「どうしたらタスクを実行可能にできるか?」を考えねばならぬ。
タマ
たとえば今回の場合、何をしていれば、お主は洗剤を買うことを実行できたと思う?
タク子
うーん、ふせんに「洗剤を買う」って書いて、スマホに貼り付けておいたら、忘れずにAmazonで注文できたかなぁ?
タマ
うむ、なかなか良い線を行っておる。お主、タスク管理の素質があるぞい。そのように、タスクが実行されるにはどうすればいいかを考えて、タスクそのもの以外のお膳立てをすることが、タスクを実行可能にするステップじゃ。
タマ
そして実行可能になったタスクは、EXEタスクと呼ぶ。
タマ
メガシンカが何かわからんが、EXEとはexecutable(実行可能な)の略じゃ。パソコンの実行ファイルの拡張子は.exeじゃろ?exeファイルと同じように実行可能にしたタスクを、EXEタスクと呼ぶ。
タク子
わかりました、先生!これからは忘れずに、タスクをちゃんとEXEタスクにしてからテレビを見ます!
洗 タク子は洗剤を買いたい。けど他にもやることがある~解説編2~
タスク管理術の中には、次の一手を決めればそれは自動的に実行されるかのように語るものもあるが、状況によってはそう簡単には行かない。
そこで必要になるステップがタスクを「実行可能にする」ことだ。
実行可能にする
まずはじめに話しておきたいことがある。
タスクを実行可能にする際は、タスクの内容そのものには手を付けない。
なぜならタスクの内容を考える段階は、「次の一手を決める」ステップで完了しているからだ。次の一手を決めた時点で、Whatを達成するための最善なタスクは既に導き出されている。
問題はその最善のタスクが実行に移されないことだ。
それはタスクに問題があるのではなく、タスク以外の要因に問題がある。
<<今後の内容を先取りするが、最善のタスクとは「本人が着手できる粒度まで分解されている」という条件をクリアしている(そうでなければ「最善」ではない)ので、タスクの内容には問題が無い前提で話を進める。>>
そのタスクを取り巻く他の要因にアプローチをかけるステップが「(タスクを)実行可能にする」だ。
このステップ経て、実行可能になったタスクを、タスク管理4.0では通常のタスクと明確に区別すべく、EXEタスクと呼ぶ。
今後説明をしていくが、実現可能なタスクを考えることと、タスクを実行可能にすることは別の工程であるべきだ。前者の対象はタスクそのものだが、後者の対象はタスクそのもの以外だからだ。
ここを区別せずにごっちゃに話すから、既存のタスク管理はわかりづらいと私は考える。
タスク実行管理
前回の「優先順位を付ける」は、タスクを実行可能にするための前段階である。説明した通り、優先順位を付けなければ、常に無数のタスクが目の前に存在することになり、いつまで経っても着手できないからだ。
よって、前回の「優先順位を付ける」ことと今回の「実行可能にする」ことをまとめて、タスク管理4.0ではタスクを実行を管理するプロセス、「タスク実行管理」と総称する。
まとめ&次回予告
今回はタスク管理4.0の「実行可能にする」というステップと、タスク実行管理の存在を明らかにした。
タスク実行管理は特に仕事術寄りのタスク管理で、ないがしろにされやすい。
なぜなら仕事では「タスク(仕事)を実行すること」によって給与を含めた対価が発生するので、「タスクを実行しない=仕事をしない=対価を得ない」となり、仕事をしているならそんな状態はあり得ないからだ。
この辺りはまた、別の機会を設けて詳しく話したい。
次回、「タスクを実行可能にする!」と元気よく言ったものの、やっぱりよくわかっていなかったタク子。そんなタク子にタマが授けた○○○の計画とは?!
タスクが実行できない時は、実行可能になっているか考えてみよう
一緒にタスク管理の「すべて」をまとめよう!
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タスク管理4.0は、タスク管理の入門・基本ではなく、タスク管理の「すべて」を明らかにすることを目的としています。
「○○の要素が足りないのではないか?」や「Aをそこに位置づけているが、それは順番的にBの後ろに来るべきではないか?」など、ツッコミなら何でも結構です。そのツッコミを基に理論を再構成できること以上の喜びはございません。
一緒にタスク管理というモヤモヤ・フワフワした分野をスッキリさせましょう!
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イド♂のタスク管理半生
イド。タスク管理を実践し、その結果を独自理論に落とし込むタスク管理実践理論家。 1986年生まれのサラリーマン。東京都出身→三重→愛知→京都→静岡→愛知→スイス→現ドイツ在住。