タスク管理のキホン

そのツラい状況は続かない。続くはずがない。~残業拒絶論~

今日はメンタルに関する話。

残業が続くと、心が折れそうになります。わたしも残業が続いているときは、「このまま仕事に忙殺される人生が部署を異動するか、会社を辞めるまで続くのか。こんな人生に意味はあるのか。鬱だ。」と思い、心が折れかけていました。

しかし、今と同じ状況がずっと続くはずがありません。

「なぜなら、上記の様なヒドい状態だったわたしも今では幸せに仕事をしているから」なんて気休めは、このブログでは言いません。わたしが改善したから、あなたの状況も改善するかなんてわかりません。

誰か一人の成功体験なんて意味がありません。特に著者の成功体験は書かれているが、具体的な方法論はなく、ふんわりした人生法則程度しか書かれていない自己啓発書をたまに見かけますが、そんなものはファンタジー小説を読んでいるのと同じです。「行動しなければ何も変わらない。感情が昂ぶったところで行動に結びつかなければ何の意味もない。」と考えているわたしはそう思います。

閑話休題。

なぜ今と同じ状況がずっと続くはずがないのか、少し考えてみましょう。

忙しいのは仕事が多いから

あなたが忙しいのはいくつかの仕事を同時に引き受けているからだと思います。

一つの仕事だけで忙しい人もいるかも知れませんが、仕事が少なければ少ないほどスケジュールを立てやすく、顧客や上司にスケジュールをもって納期交渉しやくすなるので、そういう人はまずは納期交渉をして日々の仕事を平準化すべきです。逆に仕事をいくつも引き受けているとスケジュールが立てにくく、納期交渉も難しくなります。

詳しくは今後タスク管理新論で書いていきますが、仮に10個の仕事を同時に抱えていて忙しいということにします。

仕事が発生した原因は複数ある

あなたの仕事には発生原因が必ず存在します。

たとえば、「全営業マンの見積書の提出件数を明日の会議までに資料にまとめる」という仕事があり、その仕事が発生した原因は「前月の全社営業成績が悪く、営業部長が『見積書提出件数が少ないから受注件数も少ないのでは?』と考えて、資料を早急に用意するように言った」だったとします。

この原因は、パッと考えただけでも「前月の会社全体の営業成績が悪い」、「営業部長が見積書提出件数と受注件数に因果関係があるという仮説を持っている」 、「営業会議が明日開催される」という3つの原因の複合であることがわかります。今回の場合、「課題」「仮説」「納期」の要素ですが、恐らく他の組み合わせもあるでしょう。

このように、今、あなたが担当している仕事は複数の原因が絡み合って発生しているのです。
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原因は無限にさかのぼれる

これらの原因は、さらにその原因にさかのぼることができます。

「前月の会社全体の営業成績がよくない」という原因は、「前月、競合が値引きキャンペーンを行った」、「前月、会議や研修が多く営業マンが顧客との時間を取れなかった」など。

「営業部長が見積書提出件数と受注件数に因果関係があるという仮説を持っている」 という原因は、「今の営業部長が営業部長というポジションにいること」、「営業部長が最近読んだ経済雑誌に見積書提出件数と受注件数の因果関係について書いてあった」など。

「営業会議が明日開催される」は、「参加者の都合が付くのが、明日しかなかった」、「前月の営業成績がよくなかったので、早急に会議を開き、対策を決める必要があった」など。

さらに原因の原因も、さらにその原因にさかのぼることができます。さらにその原因も。。と、因果関係は無限に続いているのです。
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今は無数の要素の上に成り立っている

10個の仕事にそれぞれ複数の原因があり、それらの原因は無限にさかのぼれます。

そう考えると、今の仕事の状況は無数にある原因が奇跡的に揃ったことにより作り出されているということが理解できるはずです。

つまり、今という状況の再現性はとても低い。よって、今と同じ状況がずっと続くはずがない。

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まとめ

当たり前のことですが、ツラい状況に置かれると当たり前の思考もできなくなります。

この当たり前を忘れないように、心を折らずに今の状況を切り抜けましょう。切り抜けた先に、違う状況があなたを待っています。