ツール

タスク管理上級者が「いいやん」と思ったタスク管理ツール・タスクペディアの特徴

「特に目新しい機能はないな」

タスクペディアを初めて見たときの、わたしの率直な感想である。

タスクペディアの機能は、タスク管理上級者であれば他のツール(たとえばToodledo等)で再現可能なものばかりなので、そう思った。

しかし、タスクペディアの良さは個々の機能にあるわけではない。優れているのは、その設計思想だ。

まず、タスク管理の前提知識がない状態で作られたツールなのでとっつきやすい。見積時間やコンテキスト、PDCA等、スノビズムにまみれた難解な要素で汚されていない。

とは言っても、ただのToDoリストというわけでもなく、タスク管理に必要な押さえどころはきちんと押さえている。

これほどプレーンかつ要所を押さえたタスク管理ツールが今まであっただろうか?本当にちょうど良い塩梅なのである。この塩梅が、タスクペディアのユーザー枠が募集後すぐに埋まるほどの人気につながっている。

(現在タスクペディアは限定公開なので、もし使ってみたいなら下記のページから登録しておいた方がいい)

そんなタスクペディアで個人的に「いいやん」と思っている特徴は、「そのタスクを行うべきは誰か?」を「当方」「先方」で表示できるところだ。

この機能を最初に知ったときは、「GTDの”Waiting for”か」と思っただけで終わったのだが、TaskFreaks!!Drei!!に来て頂いたタスクペディア開発者の小鳥遊(@nasiken)さんのお話を聞き、その印象はガラリと変わった。

どうやらタスクペディアを使ってると、「当方」のタスクをできるだけ早く「先方」に変えたいという意識が働き、「先方」を「当方」に変えるために積極的に行動を起こすようになるらしい。

これは、すばらしいと思う。

「仕事とはボールをできるだけ早く相手に返し、自分で止まっているボールをできるだけ少なくすること」

花形営業マンの先輩がわたしに話してくれた仕事のコツだ。

タスクペディアは使っているだけで、この仕事のコツを押さえられる。

昔の自分がそうだが、タスク管理に詳しくなっていくと、「これは後でやった方が効率が良いから」とか「今はこれをやる時間じゃないから」等の理由をつけて、自分がボールを持ったままでいることが平気になってくる。

タスクを自分(の効率)に寄せることが正解だと思い込む。

駆け出しの頃はあれだけ「早くやらなきゃ」と思っていた感覚が麻痺していく。効率人間の誕生だ。

しかしそれは違う。仕事は速さがすべてだ。速ければ速いほど効果が高い。よってボールは最速で返すのが理想であり、効率を考えるのはそれを踏まえた上での話だ。効率を効果より上に置いてはならない。

タスクペディアはこの初心を思い出させてくれる。

確かに「先方」「当方」の機能は”Waiting for”と同じだ。だがその機能をうまくツールの設計に組み込むことにより、タスクペディアは使うだけで”要領が良くなる”ようになっているのだ。

そんなタスクペディアが下記リンク先でクラウドファンディングを募っているので、興味があったら支援しよう。