まず何よりも、「ライフハッククラスタ、一本釣りかつ、総取り!」って感じの名前が良いですよね。
タスク管理の一手段としてライフハックを重用しているわたしとしては、もちろん買わないわけにはいきません。
今回は著者ご本人から直接下記情報を頂いて、速攻ポチりにマウスを走らせた「ライフハック大全 人生と仕事を変える小さな習慣250」を紹介します。
同時発売っぽいです!
— 堀 正岳 @「ライフハック大全」11/16 発売 () 2017年10月2日
著書、堀 正岳さんとは?
著者の堀 正岳(@mehori)さんは、「日本で”ライフハック”という言葉を広めた人」です。おまけに英語もペラペラです。Appleの製品発表会をいつも実況中継してくれます。
なので、堀さんが「ライフハック大全」を書かれるのは当然であり、「ライフハック大全」というタイトルに名前負けしない日本人は、堀さんだけかと思います。
本の構成
ライフハック大全の構成は以下の通りです。<>内は、私が数えた各SECTION内のハック数です。
SECTION 00 始めよう「人生を変える7つのライフハック」<7>
SECTION 01 時間管理「時間は増やせる」<32>
SECTION 02 タスク管理「小さな勝利を積み重ねる」<37>
SECTION 03 集中力・ストレス対策 「やる気も仕組み化」<33>
SECTION 04 読書・情報収集・学習「情報は減らして管理する」<37>
SECTION 05 発想・アウトプット・思考「自分だけのアイデアがある」<20>
SECTION 06 コミュニケーション&チーム「味方は増やせる」<22>
SECTION 07 日常生活・旅行「ちょっとした快適さを」<37>
SECTION 08 習慣化・やめない技術「人生を変える小さな習慣」<25>
タスク管理好きとしては、SECTION 00, 01, 02, 03, 08を特にオススメします。
ライフハック初心者から上級者まで満足できる量と質
わたしはKindle版を発売日の0時にダウンロードし、休憩を挟みながら一気に読んで、合計5時間弱で読了しました。
かれこれタスク管理に興味を持ち始めた10年以上前からライフハック情報を収集しているので、わたしはライフハック上級者になると思います。その上級者が知っている部分を飛ばしつつ読んでも、読み終わるまでに5時間です。
ライフハックの知識が少ない初心者だったら、読み終わるまでに7~10時間かかるかも知れません。
初心者も上級者も満足の圧巻のボリュームです。
そして質の面でも、初心者、上級者ともに満足すること間違いありません。その点を、初心者・上級者の視点に分けて、以下で詳しく解説します。
1. 初心者の満足点
まずは初心者視点の満足点です。
1-2. 気軽に読める
ライフハック大全の合計ボリュームはすごいことになっていますが、一つ一つのライフハック紹介は短くまとまってます。
iPad Pro 10.5インチのKindle版を読んだので推測になりますが、紙の本だと恐らく、短い紹介だと片面1ページ、長くても2ページぐらいに収まっているのではないでしょうか。
一つのライフハックの紹介がコンパクトにまとめられているので、すき間時間や気が向いたときにサッと気軽に読み進めることができます。
1-2. ライフハック海を渡るための指針になる
大全の価値とは何か?
それは、専門家により選別された信頼性の高い、多くの情報が一カ所にまとまっていることです。
たしかにライフハック大全に載っている、タスク管理に関するデジタルなライフハックの9割はわたしが既に知っているものでした。ということは、ネットや本を調べれば誰でもたどり着ける知識ということです。
しかしわたしは、たどり着くまでに10年かかっています。時には、信憑性の怪しい情報にぶつかることもありました。
しかも今となっては、何からそれらの知識を得たのか覚えていないので、その知識が確かであるか確認することができないし、覚えていても参照先がバラバラなので確認するのは大変です。
そのわたしの10年分の知識をそっくりそのまま得られるわけではありませんが、少なくともその索引を、一冊の本を数時間読むだけで(タスク管理に関する部分だけなので)得られます。
そしてその知識は専門家のお墨付きです。
あとはライフハック大全片手に、各ライフハックについてもう少し深く調べていけば、すぐにわたしとほとんど変わらない知識量になるでしょう。
これまで、ライフハックに興味がある人は右も左もわからないライフハック海にまず飛び込み、進む方向もわからないまま泳ぎつつ、自力で知識を身に付けてきました。
しかしこれからは、海に飛び込む前にライフハック大全を読んで進む方向の指針を立ててから、航海を始められます。
ライフハック大全により、ライフハック知識の学習効率は飛躍的に改善されることでしょう。
2. 上級者の満足点
次に上級者視点の満足点です。
2-1. 上級者のキモを押さえている
日本ライフハックの始祖である堀さんは、きちんとライフハック上級者のキモを押さえています。
特に良かったのが、SECTION 00の最後で”小さな習慣を繰り返すところから、人生をゆるやかに変えてみて下さい。”と締めた直後に紹介しているライフハックが「時間は分・秒まで正確に意識する」という点。
「全然小さくないやーん!それ、ライフハックの中でも心理的負荷の高さ一二を争うヤツやーん!(笑)」と、上級者なら誰もがツッコミを入れたくなる完璧なフリとボケ。
さすがとしか言いようがありません。
他にも上級者好みの記述がちりばめられており、膨大なボリュームでも飽きることなく最後まで一気に読めました。
2-2. 上級者でも知らないことが書いてある
ライフハックに興味を持ちだして、色々調べたりしながらライフハッカー日本版の記事を長年読んでいると、「あれ?この記事の内容、どこかで読んだことあるぞ?」と思う日が訪れ、そのうち「またこの内容かよ。」と頻繁に思うようになります。
ここら辺が、ライフハック知識の飽和点です。
しかしそれは日本語で情報収集している場合の話に限ります。
英語で情報収集している堀さんは、わたしを含めた日本語で情報収集しているライフハッカーよりも多くの情報に触れています。
ライフハック大全には、英語で一次情報に触れている堀さんだからこそ書けるライフハックが掲載されています。
例えば、自動化システムを構築するか否かの目安となる表はとても参考になりました。
ライフハックやタスク管理にハマっていくと自動化好きになって、何でもかんでも自動化しようとして逆に時間を失っているという現象がよく起こります。しかしこの現象に対する明確な解決案は今まで見たことか無かったので、非常に勉強になりました。
他にも堀さん自身で考案されたオリジナルのライフハックも載っているので、上級者でも「全部知っている内容だった」と落胆することは決してないでしょう。
守備範囲の広いライフハックのまとめ本決定版
ライフハック大全は、ライフハック初心者から上級者まで、仕事術系ライフハック好きから日常生活ライフハック好きまで、ライフハッカー万人が楽しめるライフハックのまとめ本決定版です。
タイトルから伝わる強いメッセージ通り、ライフハック好きなら「買い」の一冊ですので、ぜひご一読を。
P.S. 堀さんはこの本を「最後のライフハック本」とされています。そうであれば、我々ライフハッカーが堀さんが残されたライフハックを更に発展・進化させていかなければなりません。
先達が残された知識を活用し、さらなる知識を紡ぎ出す。
そういうことを「タスク管理の体系化」というテーマを通して、このブログでやっていきたいと思った次第でございます。