結局どんなに素晴らしいタスク発生管理やタスク状態管理をしても、タスクが実行されなければ何も前に進みません。タスク管理の初期段階においては、このタスク実行管理が一番重要になってきます。
タスク実行管理には以下の二つのステップがあります。
- 優先順位を付ける
- インストールする
優先順位を付ける
まず始めに、タスク状態管理で決めた次の一手に優先順位を付けます。何と比較しての優先順位を付けるかと言うと、他の目標に対する次の一手=他のタスクです。私たちにはやることがいっぱいあります。そして今もう既にやっていることもいっぱいあります。その中で優先順位を付け、実行するタスクを選別していかないと、タスクはうまく実行されません。
タスク発生管理とタスク状態管理は部分最適と言えます。取り組むことを一つ決め、それを達成するために何をするかを決めるという、一つの目標に対して最適な道を探る部分最適です。
しかしタスクを作り出した後、そのタスクを実行しようとすると、今やっていることや他にやりたいこと等、他のタスクとの全体最適を図る必要があります。それを行うのが優先順位を付けるステップです。
インストールする
優先順位を付けて、実行するタスクを決めたら、そのタスクをインストールします。どこにインストールするかと言うと、”自分の生活に”インストールします。このステップを私はHowの計画と読んでいます。
タスク状態管理の次の一手を決めるWhatの計画で作ったタスクは、目標を達成するために最適化された形になってます。しかしながらその形のタスクをそのまま実行しようとしても、うまく実行できないことがよく起こります。なぜなら、今の自分の生活にそのタスクが最適化されていないからです。
このインストールするというステップでは、Howの計画=いつ・どこで・誰と・どんな大きさのタスクを・どのように実行するとしたら、確実に実行できるか?という観点で次の一手Whatの計画で決めたタスクの形をもう一度考え直します。
そうして確実に実行できるタスク=EXEタスク(Executedタスク)が生活の中にインストールされ、実行されることになるのです。
タスク状態管理の次の一手を決めるWhatの計画がトップダウンの計画だとしたら、このインストールするHowの計画は自分の状態や現在の生活からのボトムアップの計画になります。このトップダウンとボトムアップのすり合わせが、タスク管理をうまく回すための秘訣です。
インストールするのステップでは、目標達成という部分最適だけではなく、視野に広げ、現状を分析し実行確実性も考慮し、全体最適を図るということです。
タスク実行管理では、優先順位を付ける、インストールするの両方の行程で、全体最適を行うので、タスク実行管理自体がタスク管理のピラミッド内で全体最適を担っていると言えます。 ちなみにトップダウンのWhatの計画が強すぎると、目標達成に最適なタスクではあっても、実際実行することができません。逆にボトムアップのHowの計画が強すぎると、実行はできるがいつまでたっても目標が達成できません。ここのバランスであったり、Whatの計画を実行出来るようになるための自分のストレッチであったりが重要なんですが、詳しい話はまた別の機会にお話しします。
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